塗り絵、作りました。
はい皆様、お元気ですか。
子どものための漫画教室講師を名乗る、 あかいで みく でございます。
気が付けば季節はもう夏ですね。
私が子どもの頃は、梅雨ってのはもっと毎日雨が降り続いて、ほんと一か月晴れ間なんて見えないぐらいのアレだったんですが(「晴れの国」を自称する岡山県ですら)、ここ何年か(十何年か??)の梅雨は、あの頃に比べると本当にマイルドな気がします。
一週間のうちに、何日かは晴れ間がのぞいてくれるもんなー。
今日もそんな梅雨の晴れ間の覗いた、暑い一日となりました。
こういうの、五月晴れっていうんでしょうね。
しかし「五月」というとなんとはなしにさわやかで清々しイメージなのですが、ここんとこの晴れ間はもうギラギラとした夏の匂いがしますですよ。
ふと見ると、民家の軒先にどぎつい色の花が。
これまで何度となく通ってきた通勤路に、そんな赤い花が咲いていることに私は気づいていませんでした。
しかしその日、それがザクロだと唐突にわかったのは多分、私が先日までこんな絵を描いていたからでしょう。
先日、小学校からの友人である某ちゃんから、「塗り絵を作ってほしい」と言われ描いてみました。
某ちゃんは美大を卒業してアパレル業界で販売員としてばりばり働いていたのですが、この度会社を退職し、ちょっとのんびりしようかと思っているそうで、大好きな色鉛筆と戯れるために塗り絵がほしいとのこと。
某ちゃんのリクエストは「17から25歳位の少女なら嬉しい」だったんですが………
す、すまん、6歳くらいになったよ………。
最初のコンセプトは「和風不思議の国のアリス」だったのだが。
なぜこんなことに。
ちょうど車の中で「チャラン・ポ・ランタン」の「あの子のジンタ」を繰り返し聴いていた頃だったので、こんなふうになってしまったのだと思います。
ちなみに「禁断の果実」は林檎ではなくイチジク説を大プッシュ。
しかしまあ、絵にすると地味なのでイチジクでなくザクロにしました。
そんで冒頭の話に戻るんですが、そんなわけでこの絵のために、ちょっとザクロの画像を検索したりしてたわけです。
私は過去に漫画家を目指し、それなりに賞を貰ったりデビューの話をいただいたりはしたものの、実は未だに絵が下手です。すっごく下手です。
特にこういう、純粋なイラストみたいなものがほんとに苦手で、投稿時代もけっこう表紙とか苦労した覚えがあります。
私にとって、絵は話を動かすためにあるものなので、物語のないイラストは、ほんと何をどうしてよいやら未だにさっぱりわかりません。
うー、お粗末なものを載っけてしまって申し訳ありませぬ………。
どちらかというと投稿時代は、絵よりもお話、特に台詞回しやキャラクターの心情表現などといった演出の部分を褒められることが多かったように思います。
ですので自分の絵には未だに全然自信がないので、ここでこのようなものを披露するのもはばかられるのですが、こういうものを載せることで、これを読んでいる皆様にも
「この程度でもそこそこ賞とか獲れるんだー」
みたいに思っていただけたらいいかなと思って、勇気を出して載せることにします。
ほんとに絵は未だに自信がありません………。
全然、流行りの絵柄とかでもないしね。
まあ、せっかくだし、制作過程みたいなものを書いておこうかと思います。
どなたかの役に立つかどうかはわかりませんが………(本当に自信がない…)。
まず「和風・不思議の国のアリス」にしようと思って、切禿(きりかむろ/いわゆるおかっぱ)で赤い着物の少女にしようと思い立ちました。
で、白ウサギでなく狐の面の着流しの男、帽子屋は燕尾服の異人さん、ハートの女王は花魁、みたいな感じで妄想を膨らませました。
が、某ちゃんの画風は幻想的なグラデーションが魅力なので、あまり細かく描きこむよりも色で遊ぶ余地のあるゆったりとした絵のほうがいいなと、モチーフを減らして少女と狐だけに。
最初のラフスケッチ。B6サイズの手帳にボールペンで殴り描き。少女の髪型が中途半端ですね。
最初は狐が少女の首元に手を回している構図を考えていたのですが、着物の襟元が隠れるのはもったいないのでやめました。
で、次にA4のコピー用紙に下描き。
この時点では、狐を描くのをやめようと思って少女だけの絵にしましたが、やっぱり少し物足りなく思ったので、別の紙に狐を描いて、組み合わせることにしました。
出来上がりでは右向きですが、描きやすい左向きで描いて、ペン入れのときはトレース台でトレースします。
が、トレースしたら着物の合わせ(襟の位置)が逆になってしまいました…。
あぶないあぶない。直しましたけど。
で、この2枚をすんご~~~~~く、アナログな手法で組み合わせて、下描きとして使用しました。
2枚を組み合わせたので改めて下描きしようかとも思ったのですが、め、めんどくさくなってしまって………。あとはもうフィーリングでペン入れです。ザクロの花もほぼ下描きなしの一発描きです。わはは。
で、まあこんなかんじに。
あとは細かい部分を修正して出来上がり。
こういうインクのかすれたとことか
線が越境しているとこですね。
こういうところを残したままだと絵全体が雑な印象になってしまうので、ただでさえ画力に自信のない私は、けっこう細かくホワイトを入れるタイプでした。
で、まあなんとかかんとかできあがったのが冒頭の絵です。
修正前と、違いわかりますかね??
まだまだ直したいところはある気もするのですが、まあこんなもんかなと。
目や睫毛の部分はいつもならもう少し描きこみますが、今回は塗り絵なのでなるべく色が映えるよう、白っぽいままにしています。瞳も塗りつぶしていません(いつもはベタ塗りします)。
ちょっと古めのペン先を使ったので、線がガタガタしていますね。
使用したのは丸ペンとスクールペンです。線を太く縁取りしているところは、丸ペンで描いたものの上からスクールペンで描いています。レトロ塗り絵みたいになって縁取りは楽しかったのですが、某ちゃんの画風には合わないかもしれません………。
と、まあこんなかんじで今回の塗り絵ミッションは終了。
「和風不思議の国のアリス」改め「廓の国のアリス」は、また描くかもしれません。
私よりもはるかに絵の上手い某ちゃんが、喜んでくれるといいのですけど。